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「謎の演出」「?」の連続だった第67回NHK紅白歌合戦 これでいいのか、国民的番組

産経新聞 1/1(日) 11:43配信

「謎の演出」「?」の連続だった第67回NHK紅白歌合戦 これでいいのか、国民的番組

司会の有村架純 左は総合司会の武田真一アナウンサー=31日午後、東京・渋谷のNHKホール (矢島康弘撮影)(写真:産経新聞)

 NHKが「新しいスタートの年」と位置付けた昨年大みそかの第67回NHK紅白歌合戦。プロのアーティストによる歌の力が各場面で発揮された一方、サプライズはなく、「謎の演出」と「?」が相次いだ、近年まれに見るシュールな紅白になった。東京・渋谷のNHKホールで取材した記者が、舞台裏とともに振り返る。

 ■武田真一アナが大活躍

 今回、最も存在感を発揮したのは、総合司会を務めた武田真一アナだったのではないか。出場歌手とのやり取りこそ白組司会の相葉雅紀さん、紅組司会の有村架純さんが中心だったが、要所要所で適切なアナウンスメントを発揮していた。

 大ヒット映画「シン・ゴジラ」とのコラボ企画では、自らゴジラ襲来をリポートし、「アイ・ハブ・ア・マイク、アイ・ハブ・ア・ゴジラ…ゴジラマイク!」と、ピコ太郎さんの「PPAP」をパロディー。報道番組「ニュース7」のキャスターとして「NHKの報道の顔」を務めるだけに、視聴者の間では賛否が分かれるかもしれない。ただ、ニュース7でも時折、柔らかい表情を見せる武田アナの意表を突いた一面は、年の瀬のお祭り番組にふさわしかったともいえる。

 また、氷川きよしさんが熊本城からの中継で「白雲の城」を歌う直前には、「熊本は私のふるさとです。家族や親戚や友達がいます。育った家もあります。思い出の景色もあります。そんなふるさとが、震災で大変なことになってしまいました」と思いを吐露。「今も先が見えない苦しい思いをしている人がいます。遠く離れていても、ふるさとの姿を心に焼き付けていきます。頑張るばい、熊本」と、ふるさとに向かって呼びかけた。

 武田アナは放送終了後、「うまくいったのかどうか全く自分では分からない」と苦笑いを浮かべつつ、「1年の最後に楽しく過ごしていただいて、私が出ることで熊本の皆さんが喜んでくださるなら、復興のわずかな力にでもなるのかな、と全力を尽くして頑張りました」と振り返っていた。

 ■舞台裏でくまモン奮闘

 近年は、なかなか「その年の代表曲が生まれにくい」と言われるが、大ヒット映画「君の名は。」の音楽を担当したRADWIMPSや、連続テレビ小説「とと姉ちゃん」の主題歌を歌った宇多田ヒカルさんが出場し、存在感を発揮した。「シン・ゴジラ」とのコラボ企画も、X JAPANまで巻き込んで「寸劇」を成立させたのにも特別感があった。

 また、出演者や事務所関係者、取材記者ら多くの関係者が押しかけた舞台裏で、ダントツで盛り上がったのは審査員を務めた新垣結衣さんの「恋ダンス」だった。

 星野源さんの「恋」に合わせ、新垣さんが恥ずかしそうにドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」の「恋ダンス」の振り付けを披露すると、テレビを見ていた待機中の出演者からは「ガッキー、かわいい!」との声が上がった。

 このほか、“舞台裏のMVP”との評価を集めたのが、熊本県のマスコットキャラクター「くまモン」だ。テレビカメラに映っていないにもかかわらず、出演者に手を振ったり、ハイタッチを繰り返したりしていて、舞台裏のピリピリした空気を和らげていた。X JAPANの出演時には、YOSHIKIのドラム演奏に合わせ、“エアドラミング”を披露。現場の盛り上げに一役買っていた。

 ■タモリとマツコの「無駄遣い」

 一方、ステージや合間の演出には、過剰で意味の分かりにくいものが目立った。スペシャルゲストとしてタモリさんとマツコ・デラックスさんが出演したが、ステージには一度も登場せず、2人のために空いていたとみられる(?)「ふるさと審査員席」の2席も最後まで空席のままだった。

 恐らく、2人が紅白の舞台裏を歩き回るという「ブラタモリ」と、テレビ朝日系「深夜の巷を徘徊する」を意識した企画だったと思われるが、最後まで説明はなく、紅白のラストはマツコの「家でゆっくり年越ししたかった」というつぶやきで締めくくられた。「モヤモヤ感」の残る最後は2人らしいといえばらしいが、「国民的番組の演出としてこれでいいのだろうか?」「タモリとマツコの無駄遣いでは?」と首をかしげざるを得なかった。

 また、ステージを盛り上げるはずの演出にも「?」が多かった。一例を挙げると、郷ひろみさんが土屋太鳳さんのダンスとともに「言えないよ」を披露する直前には、なぜかお笑い芸人の平野ノラさんが登場し、「OKバブリー」などと持ちネタを披露。確かに平野さんは昨年、ブレークしたタレントといえるが、郷さんや楽曲との関連性は不明で、ラブソングのしっとりしたイメージとも合致していなかった。

 このほかにも、歌手のせっかくのステージの余韻を打ち消すような「小ネタ」や「間延び」が多すぎた。

 ■分かりづらい投票の内訳

 さらに、最終盤の勝敗発表では、視聴者投票と会場投票では白組が優勢だったが、紅組が勝利。有村さんも意外な表情を浮かべ、放送後には「私も白組が勝つと思っていたので…。紅組が勝って、『えっ?』と思いました」と明かした。

 NHKによると、勝敗は今回、視聴者2票▽会場2票▽ゲスト審査員10票▽ふるさと審査員1票-の「計15票」で決められ、視聴者と会場の4票が白組に入ったが、審査員とふるさと審査員の11票のうち、9票が紅組に入り、「赤9票、白6票」で紅組の勝利になったという。

 放送ではそうしたルールが詳しく説明されず、相葉さん、有村さんの投げたボールが何を意味していたのかも分かりづらかった。視聴者投票では、白組に約420万票、紅組に約252万票が投じられ、“ダブルスコア”に近い結果だっただけに、視聴者意識とのズレも浮き彫りになった。

 放送終了後、舞台裏ではスタッフたちが互いの労をねぎらって年越しのカウントダウンを実施し、一体感をかみしめていた。国民的番組は、出演者、観客に加え、多くのスタッフの努力で支えられていることは言うまでもない。

 番組に満足したかどうかを決めるのは最終的には視聴者だ。しかしながら、舞台裏で眺めていても、今回の紅白には「万人向け」というより、「分からない人は置いてけぼり」のような演出が多すぎたのではないか。(兼松康、三品貴志、本間英士)


http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170101-00000509-san-ent
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